己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交って切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。かといって、又、己は俗物の間に伍することも潔しとしなかった。共に、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である。

中島敦『山月記』
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中島敦の名言

臆病な自尊心と、尊大な羞恥心

出典
『山月記』(1942年)
確認
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この言葉の背景

虎になってしまった詩人の李徴が、山中で再会した旧友の袁傪に、なぜこうなったのかを打ち明ける場面の言葉です。才能を試されて傷つくのが怖くて人と交わらず、かといって自分を凡人とも認められなかった。その心の持ち方こそが自分を獣に変えたのだと、李徴は振り返ります。

今日の生かし方

人に見せるのをためらっている作りかけのものを、一つだけ信頼できる人に見せてください。感想を一つもらうだけで、ひとりで抱えていたこわさが小さくなります。

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