人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短いなどと口先ばかりの警句を弄しながら、事実は、才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯な危惧と、刻苦を厭う怠惰とが己の凡てだったのだ。

中島敦『山月記』
別の言葉を引く

中島敦の名言

余りに長いが、余りに短い

出典
『山月記』李徴が袁傪に自分の過去を語る場面(1942年(『文學界』2月号))
確認
原典で確認原文が載っている資料で、該当する箇所を確かめました。確認した資料

この言葉の背景

詩人として名を成せないまま虎になってしまった李徴が、旧友の袁傪に心の内を明かす場面の言葉です。「人生は長いようで短い」という気のきいた言い回しは、実は才能のなさが知られるのを恐れ、努力を避ける言いわけだった、と自分を厳しく見つめています。

今日の生かし方

「時間がない」「まだ早い」と先送りしていることを一つ選び、うまくいかなかったら何が怖いのかを紙に書いてみてください。怖さの正体が見えたら、今日のうちに十五分だけ手をつけます。

画像で保存

背景の色を選ぶと、縦書きの画像(1080×1350)を保存します。