不安は、めまいにたとえることができる。大きく口をあけた深い淵をのぞきこむと、人はめまいを起こす。だが、その原因はどこにあるのか。淵にあるのと同じだけ、その人の目にもある。もし見下ろしさえしなかったなら――。こうして不安とは、自由のめまいなのだ。精神が総合を打ち立てようとし、自由が自分自身の可能性を見下ろして、身を支えようと有限なものにつかまる、そのときに起こるめまいなのである。

セーレン・キルケゴール『不安の概念(Begrebet Angest)』
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セーレン・キルケゴールの名言

不安とは、自由のめまいである

原文(原語)

Angest kan man sammenligne med Svimmelhed. Den, hvis Øie kommer til at skue ned i et svælgende Dyb, han bliver svimmel. Men hvad er Grunden, det er ligesaa meget hans Øie som Afgrunden; thi hvis han ikke havde stirret ned. Saaledes er Angest den Frihedens Svimlen, der opkommer, idet Aanden vil sætte Synthesen, og Friheden nu skuer ned i sin egen Mulighed, og da griber Endeligheden at holde sig ved.

出典
『不安の概念(Begrebet Angest)』第1章第5節(1844年)
確認
原典で確認原文が載っている資料で、該当する箇所を確かめました。確認した資料
訳
日本語訳:名言の栞

この言葉の背景

キルケゴールが「ヴィギリウス・ハウフニエンシス」という偽名で出した心理学的な著作の一節です。何かを怖がる「恐れ」とちがって、「不安」には決まった対象がない。それは、自分で選べるという自由そのものを前にしたときの、めまいのような感覚だと論じています。

今日の生かし方

選択肢が多すぎて落ち着かないときは、その不安を「自由があるしるし」と言い直してみてください。そのうえで、今日の自分が選べることを一つだけ決めると、足もとが定まります。

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