ゆっくりと一頭また一頭と過ぎていく羊の群れ。雨の音、うなりながら飛ぶ蜂。川の落ちる音、風、海。なだらかな野、白く広がる水面、澄んだ空。かわるがわる思い浮かべてみたのに、まだ眠れずに横たわっている。もうすぐ、小鳥たちの歌が果樹園の木々から聞こえはじめるだろう。カッコウの最初のもの悲しい声も。ゆうべもこうだった。その前の二晩も、こうして横になり、眠りよ、どんな手を使ってもおまえをつかまえられなかった。だから今夜は、眠れぬまますり減らさせないでおくれ。おまえがいなければ、朝の豊かさが何になろう。来ておくれ、昼と昼とのあいだの、恵みの仕切りよ。新しい考えと、晴れやかな健やかさの、いとしい母よ。

ウィリアム・ワーズワース『眠りに(To Sleep)』
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ウィリアム・ワーズワースの名言

来ておくれ、昼と昼のあいだの仕切りよ

原文(英語)

A flock of sheep that leisurely pass by, / One after one; the sound of rain, and bees / Murmuring; the fall of rivers, winds and seas, / Smooth fields, white sheets of water, and pure sky; / I have thought of all by turns, and yet do lie / Sleepless! and soon the small birds' melodies / Must hear, first uttered from my orchard trees; / And the first cuckoo's melancholy cry. / Even thus last night, and two nights more, I lay, / And could not win thee, Sleep! by any stealth: / So do not let me wear to-night away: / Without Thee what is all the morning's wealth? / Come, blessed barrier between day and day, / Dear mother of fresh thoughts and joyous health!

出典
『眠りに(To Sleep)』『二巻詩集』(Poems, in Two Volumes)所収のソネット(1807年)
確認
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訳
日本語訳:名言の栞

この言葉の背景

ワーズワースが眠りを主題に書いた三つのソネットの一つで、三晩続けて眠れなかった夜をうたっています。羊を数えるような穏やかな景色をいくら思い浮かべても眠れず、夜明けの鳥の声が近づくあせりの中で、眠りを「昼と昼の仕切り」「新しい考えの母」と呼んで、来てくれるよう呼びかけます。

今日の生かし方

眠れない夜は、眠ろうと力むほど目がさえるものだと、この詩を思い出してください。灯りを落として、昼のことをいったん「仕切り」の向こうに置き、今夜の考えごとは明日の朝の自分にまかせましょう。

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