人生を幸福にする為には、日常の瑣事を愛さなければならぬ。雲の光り、竹の戦ぎ、群雀の声、行人の顔、――あらゆる日常の瑣事の中に無上の甘露味を感じなければならぬ。

芥川龍之介『侏儒の言葉』
もう一篇引く(疲れたとき)

芥川龍之介の名言

人生を幸福にするには、日常の瑣事を愛すること

出典
『侏儒の言葉』「瑣事」(1923〜1927年(『文藝春秋』連載))
確認
原典で確認原文が載っている資料で、該当する箇所を確かめました。確認した資料

この言葉の背景

芥川が雑誌『文藝春秋』の巻頭に連載した短い警句集の一項です。このあと「しかし瑣事を愛するものは瑣事の為に苦しまなければならぬ」と続き、最後は同じ瑣事に「堕地獄の苦痛」を感じなければならぬ、と反転して終わります。小さなものを感じとる心は、喜びにも苦しみにも開かれている、という皮肉です。

今日の生かし方

帰り道に、雲の色、木の葉の揺れ、すれちがった人の表情のうち、目にとまったものを一つだけ覚えて帰ってください。寝る前にそれを思い出すと、一日の手ざわりが少し変わります。

画像で保存

背景の色を選ぶと、縦書きの画像(1080×1350)を保存します。